2016年6月5日日曜日

白馬大雪渓 反省会 2016 GW

白馬大雪渓 反省会 2016 GW


今回もいろいろあった。

次の山行に備えて反省会。


1.登り7時間。体力が必要。


標高差が意外とある


コースタイムは6時間ぐらいだが、健脚でもなく、休みも多めなので7時間かかった。


標高差は白馬山荘までで1600m。

これは富士山の5合目から頂上に登るよりもきつい。


猿倉荘 1232m

白馬山荘 2824m


山旅ロガーのログを地図ロイドで表示。

ほぼ7時間かかっている。



ピッケルよりはストックのほうが楽


普段はダブルストックで登るが今回は最初からピッケルを使った。

これも足に負担がくる要因だったかもしれない。


縦走用ピッケル
ブラックダイアモンド レイブンプロ 55cm
グリップにテニス用の滑り止めを巻いている。下のほうは捲れあがった。
ブレードは普段持つところなので冷たくないようにテープを巻く。これもテニス用。
リーシュはモンベル。腕に通したり肩掛けが出来てよい。


足が重い。冬靴に12本爪アイゼンの装着。


冬は靴も重いしアイゼンの重さも合わさると脚上げの負担は大きい。

雪道では雪の高さ分、余計に脚上げも必要なので、足の付け根が痛くなってしまった。



冬靴はノースフェースのVerto S6K(片足905g)
アイゼンはブラックダイアモンドのセラックプロ(片足445g)
ワンタッチモデルは装着し易いし、安心感があってよい。


片足に約1,350gの重りをつけて、7時間かけて歩くのは大変。

(健脚の人から見れば何を言っているのか分からないだろうが)


6本爪アイゼンでもよかったかもしれない。
軽いメリットがある。逆につま先が滑るデメリットもある。


2.ゴンドラが強風で動かない。山以外の予定も準備しておく。


木曽駒ヶ岳で大雨に遭ったときもそうだったが、関東から数時間かけて遠征してきた訳で、天候不良だからといって何もせずに帰る訳にはいかない。

今回はゴンドラが動かないだけで他の山に登ることは可能だったが、天候に左右されないような別の遊びも準備しておくべきだと思う。

穏やかに見えるが、上のほうは14m/sくらい吹いていそう。
麓でも時折、強めの風が吹いていた。


とは言え、山あいにアウトドア以外のレジャーがある気はあまりしないが。

釣りはよいかもしれない。雨でも釣れる。




3.尻セードは意外と危ない。


尻セードは登山パンツのまま滑ってもよいのだが、ウェアのダメージは大きい。

色も褪せてしまうし、撥水効果もなくなってしまう。


今回、尻セードをするつもりはなかったのだが、予てから緊急の際には「まな板」が使えるのではないかと思っていたので、今回試すことにした。


これは在りし日の「まな板」の雄姿。
正しい使い方をされていた。


勾配に緩急があるが、結構スピードが出る。


アイゼンを引っ掛けて足を骨折した人もいるらしい。

もともとアイゼンは止めるためのものなので引っ掛かるのは当然だが、実際に危ない。


白馬大雪渓は巨大な滑り台のようなもの。
尻セードをしていると滑落と間違われそう。
(滑落するほどの急斜面ではないと思う)


順調に距離を稼いでいると雪の中に隠れていた落石にヒット。

尾てい骨を強打した。頭のてっぺんまで衝撃があった。


幸いウェアは破れなかったが「まな板」は大破。




大破した「まな板」。これも100均。
リーシュを着けてないと「まな板」が勝手に滑って行ってしまうので危ない。
シュールで面白そうだが、きっと笑えない。

この衝撃でよく無事に帰ってこれた。
2週間くらい痛みが取れなかったが。



おそらく骨にヒビは入っていないと思うが、危なく行動不能になるところだった。

落石のあるところでの尻セードは注意が必要。


「まな板」に限らず、プラスチック製のものは同じような結果になるはずなので気をつけたい。


次はこれでやろう。
これが大破したら諦めよう。




4.汗で濡れて服が冷たい。


汗で濡れたウェアがお腹の辺りで身体から離れていてとても冷たくなっていた。

身体で着乾わすなんてことをしたら逆にお腹が冷えてしまう。


しかしここまで気が付かないとは。

初めてファイントラックのフラッ・・、スキンメッシュが役に立った。

夏に使ったときは不要だと思ったが、冬は良いかもしれない。


この後は、スキンメッシュとウェアの間に吸水性の高いタオルを巻いてお腹の冷えを防ぐとともに汗を吸収するようにした。

ウェアは身体にピッタリ張り付くぐらいのものが良いかもしれない。



5.渡渉がある。


冬山で渡渉があるとは思わなかった。

といっても幅は距離にして4mくらいだろうか。


意外としっかり流れている。

この石の上を飛び飛びに歩けばあまり濡れないのだが、滑ったり転んだりすると大変なことになる。

水深が10cmくらいあるので、川底を歩くと堰き止められた水が足にあたり、もう少し高い位置まで水が上がる。

くるぶしの辺りまでしかないブーツだと濡れてしまうと思う。


6.無謀な計画は慎む。山荘で泊まるお金は持っていく。


猿倉を04:00に出れば6時間で山頂、上手くいけば稜線を歩いて白馬大池、栂池まで行けるのではないか。とか、無謀な計画を立てない。


前日夜、ガストで作戦を練る。
栂池から猿渡へはバスを乗り継げば行けそうだった。
しかし、ロープウェイ乗り場まで営業時間内に辿り着くのは難しい。



山荘を利用する予定が無くても宿泊費くらいは持っていくこと。

下山者に声をかけたところ、前日の強風で山荘で足止めをくらっていたとのこと。

そうすると、2日分くらいは持っていたほうが良いかもしれない。



考えてみれば紙幣の重さなんか微々たるものなので、テントを担いでいくよりも1万円握っていったほうがどんなに楽かと思う。


しかし、山荘が快適かというと、そうでもない。

富士山では上下は狭くて足は伸ばせないし、左右は布団半分の大きさにみんなで寝るスタイル。

雲取山では5,6人のグループと一緒になってしまい、なかなか眠れなかった。

山まで来て人に気を遣うのは何か違和感がある。




7.時と場合でピーボトルも必要。


登り始めにトイレに行っておけば、だいたい後はトイレを気にすることなく目的地まで行けていたので、あまりトイレを気にすることはなかった。

場合によってはその辺でしてもよいだろう(環境には気を付ける必要があるので、登山道から外れて、植物の無い辺りがよいのだろうか)。


今回は全く別のケースでピーボトルが必要となった。

夜駐車場に着くと、車が40台くらい泊まっていて、おそらく中で就寝している。

ヘッドライトを点けてその辺で音を立てながら用を足すのは難しい状況だった。

こんな事もあるのかと思い、これからは持っていくことを決めた。

100均で安く買えるヤツで良いのではないか。
何も入れなければ重くもないので苦にならないだろう。




8.腕時計を忘れた。


スマホで時間を確認するのは不便だった。

コンパスは予備のコンパスは持っていたから良かった。


予備のコンパス。
今回も役には立たなかったが、これを持たずに道に迷うと大バッシングを食らう。
実際、方角は大事。
精神的支柱。



番外編:良かった点


1.地図の準備


今回も山岳ロガーと地図ロイドを使った。

白馬大雪渓で道に迷うことはないと思うが、白馬乗鞍岳ではハイマツに行く手を遮られ、ハイマツ伝いに歩いていると、距離、方角がよく分からなくなった経験がある。

そんなときに、地図でトレースできるのは大きい。


GPSログでルートが分かる


事前に地図をキャッシュしておくことで、通信ができないときでも地図の表示が可能。

山に行くときはその山域の周囲をキャッシュに取り込んでおくのがよい。


その他、スマホに地図を入れておくのも便利。

普段はパワーポイントに地図、ルート、時間、その他温泉とかいろいろな情報をまとめて入れておくようにしている。

スマホのバッテリーを節約するために通信が不要なときはフライトモードにしておくのがよい。


2.行動食、レーション


ゼリー状の朝バナナ、朝マンゴーがおいしいのでよく持っていく。

基本的に水分がないパサパサしたものは山食には向かない。

これは遭難などして水が尽きた時にカロリーメイトを食べるのが辛いといった事から想像できる。


今回は井村屋の「チョコえいようかん」がとても良かった。

やはりチョコはすごい。
食べた瞬間に元気になるのは「大量の糖分がきた」と脳が反応しているからだろうか。



3年も保つので保存食としても使える。



スニッカーズも好きだが、やはりべた付くのが気になる。
えいようかんは最初からべた付いているので気にならない、という意外。



3.日焼け止め対策


地味に問題になるのが日焼けだと思う。

普段は顔・体に使える日焼け止めクリームとリップクリームを準備している。



べた付かないで汗にも強い。
サラフィットUV。
顔、身体に使えて厚塗りしても白くならない。
しかも油っぽさもない。
まさに今のところ最強に使える日焼け止め。


また、雪目対策にサングラスが必要である。

サングラスは正面だけではなく、サイドからの日差しも防げるようなタイプがよい。

加えて悪天候時に備えてゴーグルも持っていたほうがよい。


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