2014年5月6日火曜日

初めてアイゼンを買った

アイゼンの購入


初めてアイゼンを購入するにあたり検討したこと。


検討のポイントは、

  • アイスクライミングはやらない
  • 本格的な冬山(雪山)に行くのはまだ先で、残雪や夏の雪渓に対応できればよい
  • 買ってムダになる(買いなおす)のは避けたい


雪道を歩くための装備を大きく分けると次の3つに分類できる。

 ・チェーンタイプ
 ・4本爪、6本爪
 ・10本爪、12本爪



それぞれの特徴をまとめた。


■ チェーンタイプ

  特徴

  • 刃が短くて薄い
  • 刃がチェーンで足裏でつながれている
  • 靴にゴムの力で固定している
  • 軽量コンパクト

  チェーンスパイク #1129612 (mont・bell)


  価格 : 4,572円
  重量 :   385g








■ 4本爪、6本爪(軽アイゼン)

  特徴

  • つま先には刃がない
  • 刃先は尖ってはいるが鋭くはない

  4本爪  スノースパイクシングルフィット #1129611 (mont・bell)


  価格 : 1,619円
  重量 :   180g







  6本爪 スノースパイク6 #1129602 (mont・bell)


  価格 : 4,191円
  重量 :   460g









■ 10本爪、12本爪

  特徴

  • つま先から踵まで刃がある
  • 12本爪はアイスクライミングも可能
  • 靴の溝(コパ)にかみ合わせて取り付けるタイプが多い
  • 重い、嵩張る

  10本爪 G10ニュークラシック GV-RA072A04F (GRIVEL)


価格 : 17,325円
  重量 :    420g x2






  12本爪 G12ニュークラシック GV-RA074A04 (GRIVEL)

価格 : 22,050円
  重量 :    605g x2





それぞれを見て感じたこと



チェーンタイプは平地を歩くには良いかもしれないがちょっとした残雪の山登りでも向かないと感じた。

理由は、
・刃が短いこと
・チェーンが地面と接するため、岩場で破損する可能性
・全体的に耐久性がなく、一時的に使う
・体重を支えて登る際に、ゴムで固定しているためズレる可能性がある


4本爪は残雪期や夏の雪渓などであれば対応出来そうだ。
軽くコンパクトなため、持っていくか悩むときは躊躇無く持っていけそうである。
ただ、4本爪で対応できる程度の雪なら、普通の登山靴でも対応できそうな気がする。

6本爪は本格的な冬山には適さないが、残雪期であれば問題なく感じられた。
ただ値段もそれなりに高くなるので、更にステップアップして買い換えるのなら、最初から良いものを買った方がよいとも思った。

10本爪は12本爪に比べて、つま先の刃が短く、全ての刃は鋭利ではないが、本格的な冬山にも対応できてアイスクライミングを行わないという用途からすると最も適しているように感じられた。
ただ、いつか12本爪を購入する事になった場合、10本爪を使う機会はまったく無くなりムダになってしまう。

12本爪はアイゼンの中で一番刃が多く、そして値段が高い。
今の自分の用途からするとオーバースペックに感じられた。




最終的には6本刃のアイゼンを購入した。


雪があるか分からない時に、持って行くアイゼンとして10本爪、12本爪は重くて嵩張る。この点でいずれにせよ6本爪以下のアイゼンを買っておけば、ずっと有効に活用できると考えられる。
本格的な冬山に行くときに12本爪を検討すればよい。
アイゼンは消耗品なので、ステップアップに合わせて良いものを買えばよい。
そもそも靴が夏用や軽登山用なら軽アイゼンで十分。
4本爪以下は登山道具としては頼りない。


購入したのは


  6本爪アイゼン L イエロ EBY015 (EVERNEW)


  価格 : 6,480円
  重量 :   520g





値段は少し高いが、12本爪に比べれば1/3程度。
重量も半分で済む。

横幅のサイズ調整が可能で、地面に接する部分にチェーンなどの耐久性の低い部分がない。
着脱はバンドをラチェットで締め付けるので楽に行える(スノボのバインディングと同様)。





25~28cmはLサイズ
幅を調整する六角レンチ付き
収納用ケース付き

本体は炭素銅。
スノーブレードの雪の付着が心配だったが全く問題なかった。


土踏まずの辺りに突起がある。
このため土踏まずが約1cmほどへこんでいる靴が望ましい。


靴の幅に合わせて付属の六角レンチで調整する。
刃先は鋭くはないが板厚は厚く2.2mm。
岩場も登ったが塗装がはげた程度しか影響がなかった。





実際に5月に日光白根山で使ってみた。

雪は深く、何度も踏み抜いて股まで潜ることがあった。
これは12本爪であっても同じで、ワカンやスノーシューがないと対応できないと思われる。

ただ、6本爪で辛かったのは、キックステップ(雪につま先を蹴りこんで足場を作る)がしにくいほど硬い斜面を登るときだった。このときは足の内側の爪を使って登ることができた。


また、何回かつま先が滑ることがあった。
もし滑落するぐらいの山であれば、やはり12本爪が必要だと感じた。

多少きつい程度の傾斜であれば、雪を上から踏み固めながら階段状に登っていくので全く問題はなかった。しかし、手をついて登るぐらいの傾斜になると、階段状にしてもつま先しかかからず、登るのがきびしくなってくる。

これぐらい雪が多いのであれば12本爪でも良かったかもしれない。


岩場では刃が曲がるといった事はなかった。

岩場の小さな段差につま先をかけて登ることもあったが、これはつま先に刃がない事が逆に安心感につながった。鋭利な刃で岩場を歩いたら刃がすぐに消耗してしまうのではないだろうか。
また、体の向きによっては1本の刃しかかからない事もあるだろうが、そこに体重を乗せて登ることが出来るのだろうか。氷であれば刃を打ち込むことが出来るだろうが岩ではそれができないので不安定だと思える。

また、12本爪のように刃が鋭利だと滑ったり引っ掛けたりした時がとても危険なので、雪道の歩き方を学んでから使うようにしたほうが良いと感じた。



着用時。
バンドがずれることもなく、また重さも感じずとても軽快だった。




0 件のコメント:

コメントを投稿